快適な住まいは施工で決まる 自分の家を作るようにお客様の家を建てる 堺市 株式会社ハウジングコアー

2016年4月14、16日に発生した熊本地震は、大きな被害をもたらしました。
その被災地での応急仮設住宅は、スピードが求められるため大多数がプレハブ住宅となります。
しかし、今回違ったのは木造を望む声が市町村から多く上がり、木造仮設住宅が数多く建てられたこと。
木造の採用は住宅にとどまらず、仮設団地内の集会場と談話室も木造となりました。

「木造の応急仮設住宅が欲しい」

熊本県は面積の63％を森林が占め、また盆地特有の夏蒸し暑く冬寒い気候となっています。
「もともと木造住宅の住まい手が多いため、仮設住宅も木造にすれば落ち着けるだろう。」

県が発注した木造仮設住宅は、戸当たり約600万円という建設費や、6・9・12坪を組み合わせた住戸設計はこれまでの仮設住宅と同じですが、県独自の特徴がありました。
それは工期は延びるがコンクリート基礎（ベタ基礎）を採用したこと。
長引くかもしれない復興への道のりに耐える耐久性と、余震に備えた耐震性を確保するため。
県としても初の取組み。
また、地域性や気候風土を踏まえた標準仕様として雨が多い地域なので軒の出を約80cmと長くする、構造材を県産材にする、床仕上げ材を畳と板張りにするなどの特徴があります。

「復興支援につながる新しい形の木造仮設住宅の実現」

（一社）全国木造建設事業協会は熊本県と災害協定を締結。
地元を拠点とする.務店の集まりである熊本工務店ネットワーク(KKN)が中心となって約160棟、約500戸の木造仮設住宅が建設されました。

居住性をよくするため標準仕様に加え性能向上を図り、屋根・壁の断熱材に木質繊維系セルロースファイバー断熱材「デコスファイバー」を採用。
通気クロスとすることで断熱性能のみならず調湿性能も活かし、さらに界壁にも防音を目的にデコスファイバーを採用。

床は基礎断熱とし、壁と屋根に通気層を設置、棟換気と遮熱性のある透湿防水シートも採用。
熊本県特有の暑さ対策を施し、建物外皮性能や気密性などにも配慮。

ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー住宅）としても転用可能な高性能戸建仕様となっています。

「求める快適さは仮設住宅でも新築住宅でも同じ」

KKNの会長で、地元工務店エバーフィールドの久原英司社長曰く、「通常、仮設の使用期間は2年ですが、全木協の仕様は5から10年を想定しています。
住まい.の求める快適さは仮設住宅でも新築住宅でも同じです。」
「避難所で我慢の暮らしをされている日々に、一日でも早く安心・安全で快適な空間を提供したい。そのために、地元中小工務店の持つノウハウや協力会社の力を結集し、夜を徹して作業しました。」と話をされていました。

震災前からデコスを標準採用し、その断熱性能や心地よさを実感していた久原社長がいたからこそ実現した木造仮設住宅。

その思いに応えようと短い工期の中、受注されたデコスドライ工法施工代理店マイライフオオニワの努力はもちろん、デコス山口工場の施工班や日本セルロースファイバー断熱施工協会(JCA)メンバーの施工応援によって、新築住宅同様の責任施工を実現することが出来ました。

デコス・JCAは快適性を提供する一助としてその採用を誇りに思うとともに、一日も早い被災地の復興を願っています。